人形の複製には成功したが、「手」が少々足りなかったので、作り足すことにした。

下段の右2つは、以前猫太郎が作成した手(お手本)。その隣がこれから作成する土台。左上はスカルピー、上にあるのは手を装着する腕である。
まずはざっくりと形を作り……

整える。

何にでも言えることだが、0から何かを生み出すよりも、既にあるものを真似る方が遥かに簡単である。
思っていたよりも上手くいったので、調子に乗って複数のパターンを作った。

よき。
次は焼き上げ。
スカルピーは「6mmの厚さで120〜130度で15分」なのだが、この手は1mm程度の厚さなので、おそらく焼き時間も1/3以下である。
また、前回焼き上げた際に、プッピスの頭がこんがりと焦げたので、今回は設定温度を100度程度まで下げて、長めに焼くことにする。
制作で何かをミスした時には、頭の中でベラやプッピスが喋りだす。
「お前、上手く焼けるのにゃ?」「とりあえず、やってみよーよ!」
こんな幻聴を聞きながら、ぼんやりと待つこと十数分……。チン、という音と共に、「手」が焼き上がった。

うむうむ。今回は焦げずにうまく焼けたぞ……と、ここで私はある致命的な事実に気づいた。
この手は、腕に嵌め込みワイヤーと接続するために、今現在のワイヤーから、引き抜ける仕様でなければならない。のだが……なぜだろう、いや、何も考えていなかったからだ。私は、このワイヤーの埋め込み部分を、ニッパーでクルッとひねり、「抜けない仕様」にしてしまった。
「あ、あれれ?」
どうにか上手く引き抜けないかと頑張ってはみたものの、どうにもならない。
頭の中では、やんややんやとベラとプッピスが騒いでいる。
仕方がない、作り直しである。
そして完成したのがこれ。

若干凹凸が気になるので、この後調整する予定である。そして、今回はきちんと「抜ける仕様」だ。
ストエレの制作をしていると、このように「やってみた後に、これじゃダメだと気づき、タイムロスする」ということがしばしばある。
初めて挑戦することの連続なのだから仕方がない、と言えばそうなのだが、最近ふと、問題は「なんとかなるでしょ!」というこの妙な自信にあるような気がしないでもない。
タイムロスをなくし、効率よく制作を進めたいのであれば、最初に1つか2個だけ作ってみればよかったのだ。それを初めから10個も20個も(※写真に写っていない分も実はある)作るから)作るから、失敗した時のロスも大きいのである。
ただ、「終わりよければ全て良し」という言葉があるように、こうして無事に完成すると、「まぁいっか」と思ってしまい、たいして反省もしないのが我々、ストレンジ・エレクトリック・ドリームズなのだ。


